とくにテーマなし 経理あれこれ

経理職がテレワーク導入について真剣に考えてみた。実をいうと今すぐにやりたい。

投稿日:2017年11月20日 更新日:

なぜ今テレワークなのか?

わざわざ説明しなくて済むというのは、たいへんありがたいことです・・・

 

とはいえ、何に感謝しろというのでしょう・・・事態が刻一刻と深刻になっていることは周知のとおりですが・・・。

総務省はじめ、働き方改革、オリンピックを見据えて、明るい未来のためにこれまでテレワーク普及に尽力してきた業者の方々・・・さぞ無力感を覚えてしまったことだと思います。中小企業勤務で会社でテレワークの必要性をただ一人訴えてきた立場なので、そのお気持ち察するに余りあります。。

この記事を最初に投稿したのは2017年だったので、経理でのテレワークは遥か遠い存在でした。

テレワークは一部の先端的な企業またはIT企業が試験的に導入しているイメージがあり、 私が働いているような中規模の事業会社には 全く関係がないものだと思っていました。

しかし、ここにきて状況が一変しました。とにかく現実を乗り越えるためにあらゆる企業の経理職の方はテレワークを考えなければならない局面にいると考えられます。

経理でテレワークをする上での課題を、経理職としても一つ一つ考察していきたいと思います。

 

 

テレワークを導入できているのは大企業ばかり?

まず、これに関しても言いたいことは山ほどあるのですが、とりわけ新聞報道でよく見かける「現場は大混乱、結局は出社せざるをえない」みたいな問題も含めて実はそこまで大きな問題ではないと思います。それでもテレワークをやる、ということを強行突破することがこの局面では大事だと思います。

むしろ製造業や中小企業でテレワークができない、とほとんどの経営者や社員、従業員が思い込んでいることが一番厄介です。

私の働いている会社も例外ではありません。しかしどんな会社であっても、特に経理を含む事務系職種の人間は、テレワークについては強行突破をやるべきです。

 

テレワークを導入する部署はまず営業部から、という会社が多い?

テレワークの課題を考える上で、このような話もよく聞きます。なぜ営業なのか?

オフィスにいなくてもパソコンがあれば仕事が完結するか環境というと、案外外回りが多い営業職の方が実現が早いはずです。そもそも出張や直行直帰で、オフィスに顔を出さなくても仕事ができるのが営業職の強みですからね。

さらにいうと、テレワークを導入しやすい会社は、「事務系で、同じ職種の社員を大量採用する業種」の会社が多いと考えられます。営業部員を沢山抱えている会社つまり商社であったり銀行であったり、ITサービスを手掛ける会社です。

中小企業・製造業はなぜテレワークしにくいか

中小企業の製造業は、先ほどの例と対極の存在にあります。事務部隊が少数先鋭で、かつ職種、職能に多様性があるので、仕事の中身が一人ずつ違いすぎるという具合です。

RPA導入を検討した時も最終的にこれがボトルネックになりました。

要するに誰が何の仕事をしているかよくわからず会社も把握しておらず、まずテレワークどうこう言う以前の内部統制上の課題がゴミ屋敷のように横たわっているわけです。しかしそれを今更どうにかしようなんて、内部統制が形骸化して人材がいない中小企業では、誰にできるというのでしょうか。経営者、管理職、平の社員のうちの誰かが本当にやるのでしょうか。会社はあなたの仕事をそもそも何であるかを知らないのですよ。

それでも私はただ自分がテレワークで仕事ができればそれでいいと思いますし、ほとんどの方もそう思っていると思います。まずは自分の経理としての仕事をどうすればテレワーク対応できるかを考えればそれでいいのです。そして上司なり会社なりに報告すれば、あとは話は早いと思います。大事なのは、多少なりテレワークの具体的な知識・技術的な知識を勉強してあらかじめ持っておくことです。

思考実験・概念実証もとても大事です。

 

一番簡単なテレワークはメールを自宅PCでも見れるようにすること

gmailなどのwebメールを使ってもいいですが、会社のメールは通常、POP、IMAPなどの仕組みを利用しているため自宅でメールを見ることはできます。ここらへんはテレワーク導入のための敷居が低いかと思います。会社にいる人とファイルの受け渡しをやりながら仕事をするだけでも大部分の仕事ができる人には向いていると思います。

 

次に簡単なのはリモートで会社のPCを遠隔操作できるようにする

経理だと会社のPCがデスクトップの方も多いでしょう。しかしノートであっても会社のPCを家に持って帰っても、会社の社内ネットワークに入れないとできない仕事はあります。

これに対しては、一番手っ取り早い方法は遠隔リモートで会社のPCに遠隔でアクセスできるサービスを利用することです。いわゆるリモートデスクトップ接続とも言われるものです。

これらのサービスを使えれば、会社の自分のPCを直接動かせるので、そこにインストールされている基幹ソフトを動かせたり会社のネットワークに入ることもできますし、リモート中のファイルは、リモートの外(端末)に持ち出せないような仕組みになっています。

手掛けているのは海外企業が多いですが、業界リーダーのTeamViewer、を始め、LAPLINK14、Chromeリモートデスクトップ、Citrix Receiver VNCCONNECTなどがあります。有料のものはセキュリティもしっかりしていると思います。

セキュリティのことを会社で分っている人材がいないという場合は、そのようなサポート保守を業者に丸投げでかまわないと思います。初期費用・ゴーイングコストはかかりますがそう高額ではないと思います。

 

経理テレワーク化のボトルネックは紙の証憑書類だけ

経理における決算業務というのは、決められた財務会計のルールに基づいて処理をしていく分には、コミュニケーションを取らないとできない作業というのはほとんどありませんので、本来最もテレワークに向いている職種の一つだと思われます。

ただしパソコンの作業がほとんどとはいえ、一人で大部分の経理をやっている上に、文書管理的な仕事もしている場合、紙の書類を扱う作業が少なくないという現実もあります。

 

一昔であれば、「事務のおばちゃん」や「一般職OL」がやってくれていたような雑務も多分にあると思います。郵便を開封したり、回ってきた書類をチェックしてファイリングするような仕事などは。中小企業ではそのような雑用だけやってくれる事務員は絶滅寸前なのでそこらへんのこまごましたことも自分でやらなければいけません。

この書類整理問題をどうにかしない限り、本当の効率化は実現できません。紙媒体をリアルタイムでデジタルに変換してくれる作業をしてくれる人間が必要になります。

これに対する現実的な対応策としては、「スキャン作業だけ手伝ってくれるパートさんを雇う」が理想かと思います。今いる社員で、誰も書類スキャン係なんてやりたくないと思いますから・・・それに、このご時世、その仕事を社員にさせるのはパワハラ(過小な要求)に該当してしまう危険さえあるのです。

 

とはいえ、全ての取引先に、郵便物を送らないで、とお願いするのも現実的ではありません。まだRPAも出る幕はありません。

だからこそ、外部の労働力リソースを使うのはアリだと思います。

 

ただし、それも難しいという場合には・・・私は次の方法を考えました。

経理に必要な「証憑書類」は、かならずしも紙の原本がなくてもいいという原点に着目するのです。

 

 

 

実はFAXが経理テレワークの鍵・ブレークスルーとなる可能性を秘めている

FAXの歴史は古く、実はモールス信号みたいなのでドット絵を描くような仕組みなので電話より30年も早く発明されていたようです。(1843年)

私はこの豆知識はよく知っててことあるごとに披露してしまいます。

経理では決算を早くやりたくても請求書が揃わなくて苦労することがありますが、この請求書の到着というのが、「締め日を過ぎてから到着までの間に金、土、日を挟むかどうか」が結構重要ということが最近分かってきました。たとえば金曜日に郵便を発送すると、月曜日についていることが多いので、時間ロスがなくて大変有利なのです。逆に月曜日に郵便を投函すると、それが最終集荷時間を過ぎていたら、翌日火曜日の配送になり、届けられるのはさらにその翌日の水曜日になります。これだけで丸二日間、ロスが出てしまいます。

このような、「郵便の制約」はFAXで解消されるパターンが多いでしょう。経理でFAXが主役級に活躍するのは、請求書の到着をギャップレスにしてくれる最強通信インフラだからです。末締めの会社では、月が始まると他の会社から続々と請求書が送られてきますが、スピーディーな意思決定が求められる経営環境下では、経理の業績確定日数も極限まで早くすることを求められますので、請求書はできるだけ早くチェックできるに越したことはありません。

FAXの請求書は、原本の請求書と同じ効力を持っているとされてますから、FAXの請求書さえ手に入れば、納品書等と照合させて金額が確認できるなら、原本の紙の請求書さえ必要ありません。むしろ請求書の送付なんてFAXオンリーにしてくれた方が助かるぐらいです。あとから原本が届いてもそれをチェックして差し替える作業が面倒くさいだけですから。

オフィスにある複合コピー機は最近のものであれば、ネットワーク接続されていて独自にメモリのサーバーを持っているタイプのものがあります。そういう複合機であれば設定をすれば受け取ったFAXデータが全てPDFで会社の個人の端末から見れるネットワークフォルダの中に保存されていくように共有することができるんです。

このFAXの便利な側面に着目して、先ほどのリモートデスクトップ接続によってFAXのデータを外部から閲覧できれば、経理の決算作業のうち、リモートが難しいと思われた「請求書を見て経費を計上する」という作業についても、実はリモートでできることになります。(※ネットワーク接続されている複合機でFAX受信できるものに限ります)

しかもこれはスキャンする手間がいらないのです。最初から画像データとなって入手できてしまうのですから。ただFAXの解像度では、電子帳簿保存の要件を満たせないと思いますので、そのまま電子帳簿として流用することは難しいと思われます。将来また法律が緩和されるかもしれませんが。

取引先から全ての請求書をFAXで貰うためにはあらかじめそのように通知する必要があるかと思います。

「働き方やテレワークに向けて、FAXデータの電子化共有の取り組みを行うので、請求書は絶対にFAXで下さい」と、丁重な文章で一筆書いて郵送すれば、ほとんどの会社は、案外協力してくれると思いますよ。

会社に届く郵便の請求書の束は、私のオフィスの机の上に山積みに積んでもらってかまいません。抜け漏れがないかは最後にまとめて確認すればいいでしょう。なにせほとんどはFAXで計上済みなので心配ありません。

 

よくFAXすでに他の先進国では化石化してて未だに使われている日本が珍しいというような記事を目にしますが、むしろ請求書や注文書、納品書など証憑書類が、個人のメール宛ではなく、会社宛てに「紙」となってギャップレスで届く、というのはメリットがとてつもなく大きいという事実はあまり知られていないかもしれません。

その他の経理の作業のテレワーク化

こまごました経費・旅費の精算は・・・テレワーク化しようと思えば、まぁできなくはないでしょう。領収証は各自でスキャンし、メール添付、上長にCCを付けてメール送信し、それを確認してOKなら、リモートでネットバンキングで振込・・・と。経理側でも上司が確認し承認ボタンを押すようなフローにしておけば問題ありません。

経費・請求書の費用もリモートで計上でき、決算で残すところは、各部門の在庫の情報ぐらいでしょうか。まぁそれぐらいはメールやりとりで何とかなるでしょう。

口だけテレワークにご注意

テレワーク導入には、テレワークに対する経営者のマネジメントコントロールの意識が重要といえます。テレワーク導入はトップダウンの力が必要で、ボトムアップ的なアプローチはやや難しいとされています。当然といえば当然なのですが、口だけはテレワークをするといいながら、実際にはテレワークする気が一ミリもない経営者も非常に多いのも現状かと思います。

私見ではありますが↓のランクでテレワークに対する本気度が×に該当する会社の方は、あまりテレワークに過度な期待を持たれない方がいいかと思われます。。。残念ながらあれこれ検討しても労力が無駄に終わってしまうかもしれませんので。

 

レベル6制度ありき・・・◎ 大企業なら別に凄くもないか

レベル5実現ありき・・・◎ やっただけマシ

レベル4お試しデモ中・・〇 本当にやろうとしてるだけマシ

レベル3やると言った・・× 言うだけはタダだが実際にはやるつもりなし

レベル2検討中・・・・・× もうその段階はとっくに終わってていいはず

レベル1ウチはやらない × 検討さえしない・・・それで本当にいいのか?

 

レベル1の会社で働いている方は・・・このサイトをお読みくださっているぐらいですから、なにかしら思うところはあるものとお察します。せめてレベル2に持っていく機運を作りましょう。

 

なぜテレワークに固執するのか

冷たく言えば世の中の急激な変化に対応できない会社は淘汰されるということです。コロナも含めてそうだと思います。

経理ですから継続企業の前提という使命のためにもテレワークについて考えるのは必然だと思いますしどんな会社の経営者もテレワークを本気で考えなければいけないと思います。

それから私は働くということに対して常にネガティブな考えの持ち主なのですがもしかしたらそれは今の働き方に問題があるせいなのかもしれません。 働き方そのものが180度転換した時、 今の感覚だったら「それって働いてるって言えるの!?それで給料もらえるの?!最高じゃない?」と思うような働き方でもしっかりした給料がもらえて、ストレスなく人間らしく楽しく働ける未来があるのであれば私は働くことをもっとポジティブに考えるようになるだろうと思います。

 日本の多くの企業がこのようなテレワークの働き方を導入した未来を想像すると、働くことはそんなに辛いことじゃないかもしれないとふと希望が見える時があります。

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