どうモメンです。中小規模の製造業で経理職をしております。
製造業なので標準原価計算を採っており原価差額の算出から財務諸表作成まで、一部税務関係処理(税理士依頼分)を除いた殆どの作業について携わっています。予算計画策定には一部だけ関わっています。
以前、何もない経理の普通のとある一日の様子についての記事を書きました。
経理はやることがあらかじめ決まっているので、非常に段取りよくやれば、実は決算でさえ残業なしで仕事が終わります。
今回は、決算も大詰めにさしかかったとある一日の様子を、ご紹介します。
9:00~10:30
前日夕方までにほとんどのデータは入れ終わっている。またBSのはやい段階で確定している各科目は照合やチェックを済ませておくのが望ましいですね。
棚卸した在庫の結果が朝一でメールで届く。夜遅くまでご苦労さんなこって。
事前の見込み予測と比較して大きな乖離がないことを確認し計上。棚卸減耗・在庫処分でモメるがここで議論しても時すでに遅し(半年前に分かってたことを言われてもネー)
原価計算はエクセル自動計算でラクラク。貸倒引当金繰り入れ額を電光石火で計上し営業利益速報出ましたーと叫ぶ。
10:30~12:00
休憩することなく、業績を見ながらチョメチョメを計算。この計算、恐ろしく複雑。無理してでも午前中にやりきらなければ、後が怖い。集中力がそろそろ限界か。
これをやらないと本当の営業利益が確定しません。
恐る恐るも計算が完了・・・本当にこれで確定なのか?何か見落としや間違いはないか?まだ報告しないでおこう。
お昼休み直前になって「計算したら利益〇〇になりそうです」と上司に耳打ち。
13:00~15:00
ご飯を食べると眠くなるため、この時ばかりは決算を乗り切るためにご飯を控えめ。午後お腹が空いても、栄養ドリンクやカフェイン錠剤に頼るよりはマシか。
どうも計算の結果と、事前見込みの数字が合わないようだ。何かが間違っている。計算が複雑なため、エクセルの計算のどこかにエラーがある可能性が。時間が許す限り計算やり直し。
なにせ1年に1回しかやらない計算のためやり方を思い出すのに時間がかかる。
15:00~16:30
そろそろ気持ちと集中が切れかけたがまだ計算合わず、焦り始める。もしかして今日中に終わらない可能性があるかも?顔が真っ青に。
一から計算をやり直して、ようやく計算が合う。途中の計算過程で単純なミスがあったが気づけなかったことを悔やむ。
「チョメチョメ計算できましたー」と叫ぶ。
この流れで一気に税前利益まで確定。その後、事前に準備していた資料に金額を打ち込めば、税引後純利益も確定。
17:00~
ようやく一息ついて、本日終了感を猛アピール。「疲れたー」ぐらい言っても許されるでしょう。決算を終えたんですから。多少のミスや間違いを後日発見して修正を迫られるものがあったとしても今日やる必要はないでしょう。
そして、定時になり、平常通りに存在感を消し、すばやく退社。まぁ残業している人が多いですが、残業したい人が残業しているのでしょう。私は違います。
まとめ
決算期はなるべく寄り道せず家に帰ります。家に帰ってからもネットやスマホなどは、極力控えるようにしてます。長風呂に浸かり、早めに就寝して脳のダメージ回復に努めます。
正直いうと、こうしなければ体力のないモメンは決算を乗り切れないんです・・・
あのまま残業に突入しても、仕事は遅々として進まないどころか、どんどん負の連鎖に陥ります。終わりの見えない怖さが、脳や神経を蝕んで、大事な時期に風邪を引いてしまったり、体調が悪くなったりもするんですよ。
まだ経験が浅かったころ、アリナミンやユンケルなどの栄養ドリンクを飲んで残業して頑張っていたのですが、2,3年前に、生まれて初めて、決算期に視界がギザギザに覆われる片頭痛を経験しました。その姿は噂にたがわず「東京オリンピックのロゴ」そのものでした。
片頭痛が起きた原因は明らかで、決算のために尋常じゃない集中力を、ドーピングのような手段で無理やりひねり出して脳が悲鳴を上げたという以外に考えられません。
このトラウマ経験から、今では決算期という経理にとって一番の繁忙期であっても、絶対に残業しない、栄養ドリンクは飲まない、と胸に誓って、仕事をこなしております。