どうモメンです
最近ビジネス本コーナーへ行くと行くとよく見かける謎ワードについて雑感を書きたくなりました。
・解像度が高い
褒め言葉らしいです。
ただ、「あの人、解像度高いよね」と褒めるわけではなく
「あの人のコメント・X投稿文、視点や切り口が解像度高いよね」と、文章力やその内容を指して褒めるものらしいです。
「分かりやすい」という意味に近いのでしょうが、あえて解像度が高いと仰々しく言うことで、褒める側の自分まで解像度が高くなれた気がします。
どちらかというと「誰にでも理解できる日常あるあるの場面をたとえ話に使って多くの人が興味を惹く、やや過激な自論を展開するスキル高い人」に対して、あまり深くは考えないがとりあえず賛同しておきたい時に使うワードが「解像度が高い」という表現になるのではないかと思いました。
とりあえず「解像度高い」と何かに対して言っておけば、自分はそれに対してより本質を捉えているのだというニュアンスが出せます。言ったもの勝ちの万能ワードです。
・地頭が良い
お笑い芸人などは、地頭が良いとよく褒められている場面など多いかと思います。最近はお笑い芸人も高学歴があたりまえになってきたため、テレビに出てるお笑い芸人の学歴を聞いたところで「ふーん」という感じでさほど興味を感じないどころか知るとがっかりするような人も多いのではないかと考えてしまいます。
お笑い芸人なんて地頭がいくら良くても面白くなかったら意味がないんじゃないかと思うのですが、お笑い芸人に限らずとも「地頭が良い悪い」なんて人間を判断する上で実は無意味な指標なんじゃないかと思います。
たとえばビジネスで人材募集する時に、「地頭が良いかどうか」を基準にするのもどこか無理があるのではと思うのです。
もちろん一定レベルの知性学力は必要かと思いますが、その上でいくら地頭が良くても人間性に問題があったり、倫理観が欠如していれば意味がない捉え方なのではないかものと思います。
自分が入社した時、テキパキきっちり仕事をこなす先輩がいて、親兄弟はいずれも高学歴で当人だけ金銭の事情で高卒だったそうなのですがその先輩は、社内でも仕事はよくできる(ように見える)しっかりした人という認識でしたが、パワハラ色が強く自分の考えが絶対正義と譲らない人で、周りの人を畏れさせるスキルに長けているだけで別に優秀でも何でもないのではないかと、自分はずっと疑っていました。
その人はやけに細かいことをよく覚えていたり色々な一般常識やマナーをよく知っていて尊敬できる部分もありましたが、それゆえ些細なことで他人を安易に人格攻撃する気質があり、本当に暴言に近い危うい言動が目立ってましたので、そういった要素の前では、「地頭がいいかどうか」など、吹けば飛ぶような取るに足らない要素に過ぎないのではと思いました。
その人が大学に行けていたら、もう少し他人を尊重できるマシな人格が形成されていたかもと、思わなくもないですが、きっとそうではないのです。「親や兄弟、友人によく注意されるんだ」とポロっと言われたことがありました。そんな風に言ってくれる人間が周りにいながら、自らそのようなモンスターになっていってしまったわけです。育った環境でそうなったわけではないのです。結局その人は後輩たちが先に昇進していくのに嫌気がさして会社を辞めてしまいました。
育ちが良い
これはDAIGOという芸能人に対してあまりによく使われるので、疑問を感じてました。
テレビに出始めた最初の頃から祖父が総理大臣だということを彼は隠していなかったので、育ちが良いはずだという先入観が先に視聴者に刷り込まれ、その結果、箸の持ち方、話し方、外見や所作の全て、何をやっても「育ちの良さがにじみ出ている」と好感を持たれて褒められるという特権を得ることができるということじゃないのかと思いました。ただ何不自由ない子供生活を送っただけで褒められるという考えが個人的にあまり理解できない部分があることはありますが、それをあまり言うと、貧乏人の僻みと言われそうなので、金持ち喧嘩せずと言いますからこういうことはやや疑問に思っても大目に見てあげないといけないのでしょうね。
ただ書店に行くとこういう謎キーワードの本が山積みだったりすると、手に取る人が気の毒に思います。
私はコイツ育ち悪いなと思ったのはドラッグストアで万引きしている女の子を見た時ぐらいです。そういう子に限って「DAIGOって育ちの良さがにじみでてるよね~」と褒めてたりしそうな・・・