どうモメンです
おおよその仕事はそれっぽいキーワード羅列しておけば乗り切れるようになっているのではないかと最近思います。
経理とて例外ではありません。
とくに相手があまり専門ではない分野を見極めて、それっぽい経理・会計用語をくどくならない程度に織り交ぜておけば、ビジネス言語というのは楽勝攻略できます。
ずばり万能経理ワードはこれだ!
「そこは【重要性】で判断されます」
はい、でました。【重要性】なんと便利なお言葉でしょう。
これは、後に続く説明文とセットです。「あくまで金額の重要性だけですけどね」
金額が大きいか小さいか、ただそれだけです。それ以外なんでもいいのです。中身なんて、どうでもいいのです。
他にも色々あります。課税の繰延、収益認識、資修判断、重要性、バランス、固定資産、オンコストなど、万能経理ワードは沢山あります。
だいたいここらへんの用語を適当に噛ませて会話していれば、それっぽい経理の言語で会話しているように見せかけることができます。
銀行や保険、リース会社の営業の方は、これらを理解した上で、会社を回っては経理の人間に対して、節税対策商品などを売り込むわけですから、大変な知的労働の仕事だと思います。
金融系の方とお話していると、「万能会計ワードを並べてごまかすのが上手い」営業マンが沢山いるのだなと、よく思います。私も金融系に進んでいれば実利のために、その省エネスタイルになったかもしれません。
こういう人が、リテラシーの無い人を簡単にだませてしまうから詐欺というのは無くならないのでしょう・・・
仕事で経理をやっていると、プライベートで怪しいビジネスの勧誘のお声があまりかからなかったりするメリットはあるかもしれません。
新入社員研修を任された時「とにかく怪しい投資の勧誘だけは気を付けろ!」とアドバイスしておきました。
万能ビジネスワードはこれだ!
最近、CMやキャッチコピーを見ていて企業や経営者や政治家が使う言葉って全部同じなんだなとつくづく思うようになりました。
そういう万能の単語や表現を、上記の「ごまかすのが上手い営業マン」と同じように、管理部門の人間も、自分の中に取り込んで意図的に使っていくのも、アピールする上ではある程度は上手くいくものもあるのかもしれません。
例として【信頼】という言葉がそれです。CMで耳にしない日はありません。
これを個人で、サブリミナルのごとく使い倒すわけです。
「もっと信頼を集めるために」と前置きして「こんなことをしたいと思ってるんです」と自分の主張を後節に持ってくる。
あるいは、「こうしたいんです」と最初に言った後、「こうすればもっと信頼されると思うんです」と後半に捻じ込む。
さらに、何気ない会話の中で「これからは、もっと信頼や期待をしてもらえるように情報発信を頑張りたいですね」と言う。
全ての会話に「信頼」を捻じ込んでいくという戦法です。
もう一つ、これ系で似たような単語があります。
「寄り添う」「耳を傾ける」がそれです。
「これからは会社に『寄り添った』〇〇を目指していきたいですね」
「経営者に耳を傾けて、『寄り添って』意見提案できる部門を目指していきたいですね」
「こういうことをしたいんですが、できるだけ『寄り添っていきたい』と思っています」
「信頼」と「寄り添う」も、交互に使えば、バレないかもしれません。
他にも、こういう万能ワードはきっと沢山あるのでしょう。
今まで、そういうものに注意を払って生きてこなかったですが(経理の仕事ではそういうことを学ぶ必要がなかった)
なんとなく岸田総理を見ていて、総理大臣が使う言葉と、CMのキャッチコピーって同じようなものなんだなとふと気づいたことから、この手法は万人が応用できると気づきました。
たとえ、その魂胆がバレたとしても、「ただ信頼、寄り添うって単語を使いたいだけだろ」などという、野暮な指摘が返ってくることは、ありませんよ。
なぜなら、言葉と実態が伴っているか、何をもって判断するか考えた時、何をもっても判断すること自体が困難な表現でもあるからです笑
そういう意味で、最強万能ワードです。「信頼」「寄り添う」
ただし、へりくだりすぎるのは考え物です。「信頼欲求モンスター」や「寄り添い欲求モンスター」が現れる可能性があるからです。
できることとできないことの線引きは、はっきりさせておきましょう。
ただし経理には心配はご無用でしょう。なにせ経理は基本的に「線引き欲求モンスター」なのですから。