最初の頃に頻発したでんさいネットに関するエラーに「請求エラー」というものがありました。
私が利用している金融機関のネットバンキングでは、利用者番号と口座を照合できる機能があるのですが、そこではエラーが出なかったのですが、
実際にでんさいのデータを送信した際に、請求エラーとなってデータが送信できなかったのです。
正確にはどういうエラーの表示だったのかは忘れてしましましたが、おそらく「指定許可エラー」のような文言だった気がします。
こういうエラーは、「初めてでんさいで支払った会社」で起きることがほとんどです。相手側もでんさいネットで受け取るのが初めてというケースです。
でんさいネットの指定許可機能というのは、でんさいネットを「登録・許可した相手からしか受け取らないようにする」という設定のことなのですが、初めてでんさいネットを利用する場合、デフォルトでこの設定がオンになっていることがあるようです。
通常、この機能がオフになっていれば、どの会社からのでんさいネットも受け取ることはできるのですが、オンになっていた場合は、「許可していない」ところからは受け取ることができないので、支払おうとしても「請求エラー」となって、でんさいネットの受け渡しができません。
でんさいの請求エラーのほとんどは、この指定許可機能が相手側でオンになっていることが原因なので、相手先企業に電話をして、向こう側の操作で解除してもらわない限り、払えません。
そこで、電話をかけるのですが、経理の人がネットバンキングの使い方さえ全く分かっていない場合には、ほぼお手上げ状態になってしまいます。
電話を掛けて「入金担当者か経理の方をお願いできますか」とお願いして、おじいちゃんやおばあちゃんのような声の方が電話口に出た時は、「あぁ手ごわそうだ・・・」冷や汗をかきます。こういう場面に出くわした時は、「どうか、若者に経理を・・・!若者に経理の仕事を譲ってあげて・・・!」と思わず叫びたくなります。
私は緊張すると早口になってしまうのですが、こういう場面では、可能な限りゆっくり、大きな声で喋るように心がけています。
そこから長々と説明をするのですが、「でんさいネットを払いたいのですが、許可した相手先からしか受け取れない設定になっているみたいなので、データがエラーになってしまうんです。この『指定許可機能』を解除していただかないといけないので、やり方が分からないようであればご利用の銀行の方にお問い合わせいただいて、なんとか解除していただけませんか、解除できましたらもう一度お電話いただけますか」
とお願いしてみます。そんなに難しい内容ではないですから、この説明でも何となく理解してもらえて、解除できましたと電話がすぐもらえるケースがほとんどです。
しかしその時ボソっと、「いやーこれはめちゃくちゃややこしかったですよ(苦笑)」と愚痴を言われたことがありました。「すみません、お手数おかけしまして。次回以降はスムーズに行けると思いますので」と軽く謝っておくしかありません。
ちなみに、支払う側では、でんさいネットは1件ずつ払うというより複数の会社への支払いデータを一括して発生記録請求を行うことが多いと思いますが、その中の1件でも「請求エラー」が起きると、
他の会社の支払データも全て差し戻しの状態になってしまっていたのですが、現在は使用が変って、請求エラーになった会社のみが差し戻しになるようになっているみたいです。
他社からの「今後はでんさいネットで支払いたい」という依頼の文書に、「指定許可機能は解除していただくようお願いします」と大きく書いている会社も最近いくつか見かけました。
やはり指定許可機能にまつわるエラーが多数報告されていたことで、銀行が文章のひな形にそのような一文を入れることを提案しているケースが多いのでしょうが、
自分が指定許可エラーを経験済みであれば、この一文の意味はよく分かるのですが、でんさいネットの口座取得を初めて行った会社ではよく意味が分からない可能性はあると思います。