投資に興味が一時期より冷めてしまいました。ある時、ふと疑問に思いました。
今、GAFAMが世界を動かしているなら、その世界というのは、国家や実体経済より企業の物語が優先されてしまった世界じゃないのか?
GAFAMの時価総額が日本の上場企業全てを合わせた時価総額よりも大きいと聞いて以来、ずっと疑問に感じていたのです。
GAFAMついて説明可能な理由があるとすれば、デジタル企業は物理的制限を受けないので、1つのプロダクトが全世界に一瞬で届くというスケーラビリティの威力がまず第一にあるでしょう。
次にGAFAMは今の利益じゃなくて「これからも世界を支配する」という未来の物語と成長神話に投資されているという要素があります。
さらに、投資家たちというのはお金が増える場所を探して大移動し続けるサバクトビバッタみたいなものです。どこかにフラグを立てて、ただそこに群がるだけでいいのです。
そう考えると自然に合点がいきました。
GAFAは現代のヴェネツィア共和国や東インド会社のような、「超国家神話的な経済支配体」であり、日本の上場企業(JTCとかいう)たちは、地方の封建国家の当主のような存在にすぎない。
世界には神話が必要・・・。
とはいえ、所詮バブルのようなものじゃないかという疑念は拭えず。
バブルは崩壊するものだが、もし永久に崩壊しない投資バブルがあるとしたらそれは何だろうと考えた時、何か面白いひらめきが湧いたのです。
社会的合意が続く限り膨らみ続ける価値が何かあると。
たとえば、人間が作り出した都市、文化
(・・・今のアメリカを見ているとそうも言えないが、文明としての投資対象を象徴する国としてアメリカというのは人々の神話の中での合意があったように思う)
たとえば、数千年崩壊していない価値となった「ゴールド」
さらには「土地」。その昔、NYのマンハッタン島はインディアンのものだった。二束三文で入植者に売り飛ばしてしまったばかりに・・・
でも人間の根幹と結びついているモノは何等かの永続的価値があるものだと私は思います。
トランプ関税ショックでも株価が下がらなかった銘柄は要注目ですね。