私は整理整頓が得意な方ではありませんでした。しかし総務経理は非常に紙の書類が多いのです。
経理で本当に必要な書類なんてごくわずかしかないのですが、それ以上にあらゆる書類が、ごみ処理場のように日々経理に回ってきます。
前任者は、それら書類を、整理することなく、書庫に雑然と放り込んでいました。20年間も。ある意味それは合理的なやり方だと言えます。せめて段ボールに、年別で分けるぐらいはしてほしかったですが。あと段ボールを積み上げずに、せめて棚に入れて古いものから捨てられるようにしてほしかったです。
今の経理は、パソコンを使った経理の業務に関していえば、効率化すればするほど、だんだんそれに従事している時間が短くなってきているのがよく実感できます。
相対的に、「書類整理」にかかっている時間は、どんどん長くなっていってるのです。逆にいえば、前任者は書類を整理する暇がなかったはずです。あれだけの仕事を超アナログな方法でずっと一人でやっていたのですから。
とはいえ、こうしたアナログな書類整理についても「電子帳簿保存法」によってスキャナ取り込みによる保存とデータベース化を本格的に取り入れる日は遠からず来てしまうでしょう。あれだけの請求書のスキャナ読み込みを誰がやるのかという問題はありますが・・・
たかが書類整理、されど書類整理だと思うのですが、経理が書類整理をどれだけ日々頑張ったところで、それを会社がきちんと評価してくれることを期待するのは、野暮というものなのかもしれません。
「それって当たり前のことでしょ」と一笑に付されるのがオチです。
さらに嫌なのは、書類整理をちゃんとできるのは暇だからと思われることです。これだけは本当に許せません。
あえて書類整理などせず、書類を積み上げて、経理は忙しいのだとアピールしていれば楽だというのも一つの意見ではあるでしょう。しかし私の中にも経理の仕事に対する一種の美学のようなものがあります。
私見ですが、会社内でも社長や幹部の人は、机周りをスッキリさせている人が多く、整理整頓に対してきちんと見てくれる人が多い気がします。
せっかく書類整理を頑張っているのなら、積極的にアピールすることはやはり重要かと思います。それは当たり前のことだからと、遠慮していては絶対に損です。