どうモメンです。
シャンシャンの親離れ、独り立ちという大きな節目さえも、すでに終わってしまいました。あのシャンシャンとシンシン母子のいつも仲睦まじい様子を見ていると、引き離すのはとても酷な感じですがシャンシャンは毎日元気にパンダ活動を頑張ってくれています。
シャンシャンの起こり得ることについて、ただ一つだけ明らかなことがあります。
それは、シャンシャンが中国に帰ってしまうということです。
小池知事が返還期限延長の交渉をしているというような発表をしていましたが、私は懐疑的です。
シャンシャンは、中国で選び抜かれたシンシンとリーリーという優れた個体から生まれた子供パンダですので、中国としても貴重な存在なのです。
健全な発育、繁殖のためには、あくまでパンダに最適化されたスケジュールで育てられなければなりませんから・・・
交渉によって返還期限が延長したとしても、それはわずか半年ぐらいの程度のものになる可能性は高いと思います。
シャンシャンの親離れについて
シャンシャンはまだまだ動きが子供で見ていると本当に人間の子供と同じで飽きません。ただ、日増しに大きく成長していく様子を見ていると、小さかったころが懐かしく思えてさみしがる人もいるのではないでしょうか。
和歌山のパンダの結浜の場合、わずか1歳で親離れさせられてました。メスのパンダは子育て中は発情しなくなるため、無理やり引き離して次の繁殖に備えなければなりません。
かわいそうでもありますが、和歌山アドベンチャーワールドは民間企業ですから園の収益・運営を維持していくためにも、できる限り多くの繁殖を繰り返さなければならない事情があるため、やむを得ないと思います。
とはいえ去年、ちょうどアドベンチャーワールドに行った時は、その直前に3頭ものパンダが中国に帰って行ってしまって、寂しかったです。
日本で生まれても日本に所有権がないパンダの子供
よく、なぜ日本で生まれたのに日本に所有権がないのかと言われますが、よくある「ワシントン条約で無償譲渡制限されているから」という回答は、その答えにはなっていないと思います。
やはり絶滅危惧の動物の中でもリーリーとシンシンは繁殖に優れた個体として選別されてきているようですし、生まれた赤ちゃんパンダもそのDNAは期待されているわけですから中国に戻って、その血を絶やさないようにすることが大事だと思います。
和歌山のパンダも、中国で子孫を順調に増やしていっていますからね。伝説のビッグダディ「永明」と、子育て大ベテランの母親「メイメイ」の血を引く「良浜」の子供たちですから期待は当然大きいです。
ところでリーリーとシンシンという本を読んで知ったのですが、非常に穏やかで物腰柔らかな永明と比べて、リーリーはかなりオラオラ系の性格なようですが、リーリーのビジュアルについては、パンダの中では相当イケメンの部類だそうですね。
シンシンやシャンシャンに比べて影が薄いリーリーですが、非常に木登りが得意でよくシャンシャンをのぞき見していますし、あんな風に脚力を見せつけるかのように高いところでマーキングしているところを見ても、かなりポテンシャルが高そうな気がしています。
シンシンは当初リーリーのオラオラ系に気おされてしまってなかなかいい関係が作れなかったようなのですが、今後リーリーの魅力に少しずつ気がつくようになって相性が良くなっていく可能性もあります。
しかしながら、そこに至るまでには、シャンシャンのお別れが重要な意味を持ってきます。今秋以降の動向を見据えれば、シャンシャンがシンシンと一緒にいられる時間は、もう長くないのかもしれません。
幸い、中国に帰ってしまうまではまだもう少し猶予はあると思います。その時がきたら本当にさみしい気持ちになるでしょうね・・・