こんにちはモメンです。
経理らしく銘柄を「財務分析」したような情報ブログを書くべきかもしれないとずいぶん悩んでおりましたが、メモンは会計知識はあっても財務分析には興味がないので・・・
本日は同業他社比較について。
ウォール街のランダムウォーカーという本の中で、似たような業績の会社でPER(株価収益率『Price Earnings Ratio』)が業界平均に比べて低い会社は、株価の上値余地があるという結論が、「効率的市場仮説」(市場は合理的で賢い投資家による適正な価格での取引がつねに行われておりそれらは常に効率的である)から結論付けられいました。
PERとは、その銘柄の一株あたり利益に対して株価が何倍(何年分の利益)まで買われているかということを現した指標なのですが、
新興市場の銘柄ですとこれが百倍から数千倍とか水準の会社があります。
私は「PERの業界平均」の数値で投資の意思決定をしてる人を見かけたことはあまりありません。それで本当に儲かるならみんなやってるわい!と言ったところでしょうか。
同じ業界でもPERが全く違う会社があるのが気になっており、PERの違いはどこから来るものなのか考えたことがあります。
大きな理由は株主構成の違いです。安定株主が多ければ多いほど、市場に出回る株の枚数が少なくなる(浮遊株率が低くなる)ため、希少性が株価を押し上げ、また下がりにくくなります。ボラティリティが低く景気に対してディフェンシブな銘柄ということでも人気化しやすくなります。
ここまで聞くといいことづくめな気がしますが、このような高PERの会社は、成長が鈍化して、どこかの大口が抜けでもしたら、堰を切ったように、ダム決壊レベルの、神話レベルの「カタクリズム」が起きるリスクはありそうです。しかもそういう情報はいかにも機関投資家同士の間でインサイダーで事前に出回ってそうですから、実に巧妙に、事前の値動きも操作できてしまうのではないでしょうか。
このような私のPERに対する仮説をまとめるならば、「PERが高い会社はどんどん株価が上がり、PERが低い会社はどんどん株価が下がる」ということになってしまいます。
これは効率的市場仮説を真正面から否定しにかかってるようなものですね。見えざる神の手や、効率的な市場はどこに消えてしまったのでしょう?
それはきっと「長い目で見れば、会社とて永遠ではないから高すぎるPERの会社などいつかはその株価水準を維持できない時が来る」という風に「論破」されてしまうのかもしれません。でも「いつかは」というのが、いつか分からなければ結局意味がないような気がするのです。人間だって永遠ではありませんからね。効率的市場理論の優位性を享受しながら、ゆっくり金持ちになるのは難しくないといいますが、私のような拗ねた人間には、やはりまだ効率的市場仮説を否定してアルファを追い求める方が、心に潤いができます。