イチロー世代よりもだいぶ下の世代の人間ではあるのですが今回放送されたイチロー密着取材のNHKスペシャルは深く印象に残りました。
というのも、イチローより一回りちょっと下の世代の人間にとっては、「イチロー=物心ついてからの人生の全ページにいる人」に近いぐらいの存在なので・・・
イチローが引退するというのは、大げさですが親がいなくなるぐらいのインパクトに近いものがありました。
NHKスペシャルのイチロー密着取材を見て
イチローは晩年は、他者の力が支えになってたことが良く分かりました。
あのイチローでさえ個の力では野球へのモチベーションを保つことが難しくなり、最後は自分を応援していくれるファンや仲間、ゆかりのある場所や縁のある知人たち、「他者」の存在の中にモチベーションを見出して力に変えていたということなのです。
その中でも大きな存在が、弓子さんと一弓くんだったと思います。
おにぎり3000個握らせてあげたかった、という言葉
3000個が弓子さんの願いだったのなら、それを叶えるために頑張ることがイチローの願いでもあったでしょう。
要するに「誰かのため」に頑張ることが、イチローを現役を続ける最後のモチベーションであったと。
イチローは難解な言い回しをするというイメージがありますがあの最後の会見を聞いた感じでは、イチローが難解な言い回しをしているとは全く思いませんでした。むしろすごくストレートで、これ以上なく明瞭な話をしているという印象を受けました。
いつもの居酒屋で「ポジティブな人は大歓迎」と周りの人に言ってたところも面白かったです。ポジティブじゃない人は寄せ付けないからねという意味の裏返しのようで、それを聞いてる周りの人の表情がぐっと真剣なものに変わるんです。(この場面、私は、まるで自分がさもその場にいるような錯覚を感じました・・・)
引退して4日目?、とりあえずイチローは家でトレーニングをして、ランニングに出かけ、弓子さんと一弓が「いってらっしゃい」玄関でお見送りをしていたシーンも、どこかロマンチックな感じさえしました。
イチローがアスリートではなくなった今、お金もあって、自由もあって、時間があって、そこまで歳も取っていなくて、これから何でも始められる二人が、愛犬とまったり何もしない日々に、これから少しずつ向き合っていくんです・・・
そういう新たな冒険の始まりのような終わり方に、とても魅了され、より一層、イチローの存在は眩くなりました。
イチローの自宅はあの映画に出てくる家に似てる!?
過去の映像などを見てひそかに思っていたんですがね。
イチローの自宅、「サウンドオブミュージック」に出てくるトラップ一家の家によく似てませんか?庭から湖を望む桟橋の風景などそっくりな気がします。